人皇第10代崇神天皇の御代、異国百済の凶悪な王子が吉備国に飛来し、備中新山に居城を構えて悪の限りを尽くし吉備冠者
と呼ばれて恐れられていました。
武勇の誉れ高い五十狭芹彦命に吉備冠者征伐の勅命が下り、命は犬飼武を引き連れて吉備国に向かいます。
吉備の中山に陣を敷いた命は冠者に矢を射ますが、いずれも冠者の放った矢と空中で絡み合い落ちるので、命は一度に二矢を
射かけました。すると一矢は絡まって落ちましたが、片方の矢は冠者の左眼に命中しました。手負いになった冠者を追い詰め大激
闘の末、吉備冠者は命に自分の名を献上し成敗されました。
命は吉備津彦命と改名し、吉備国は平定され平和が戻ったという物語です。
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